治療コンセプト

歯科治療を始める前に

歯科医療に関しての情報が行きわたっていないことがしばしば話題になります。治療内容だけでなく、どこの歯科医院に行ったらよいのかとか、保険と私費の違いがよくわからないといった疑問が多いということでしょう。
そもそもそれぞれの歯科医院でどのような治療が提供されているのかといったことについても情報は乏しく、診療科目や診療内容に関して、患者さんの混乱を招く要素があると言わざるを得ません。

その一方で、歯科医療に対するご要望は幅広くなる傾向を見せています。「歯や歯ぐきが痛い」とか「虫歯や歯がないところがあるために咬めない」という訴えだけでなく、最近では「歯石が気になるのでとって欲しい」とか「しばらく歯科にかかってないのでチェックして欲しい」といった、痛くなる前の受診も増えてきています。健康への関心が高まっていることの現れでしょう。ところが、多くの症例が健康保険の範囲内で対応できる一方で、方法や薬剤、材料が完全に決められている保険による治療ではカバーできない症例も少なくありません。また、予防には保険が適用されません。さらには、例えば、「歯並びが悪いので治して欲しい」とか、「歯を白くして欲しい」「歯の色をした材料で美しく治して欲しい」といったご要望がある場合の治療は、健康保険の範囲を超えてしまうことが多くなってしまいます。

すなわち、「ほとんどの歯科治療は健康保険で済ませることができます」と言える一方で、「患者様のご要望によっては、健康保険でできる範囲は限られています」とも言わなければいけないのです。こうした一見矛盾する要素があるために、歯科治療の内容が非常に解りづらくなることがあるのではないでしょうか。

そこで、私たち河野歯科医院では「まず、患者様の様々なご要望を出発点として、そのご要望を満たす幅広い診療メニューを用意しよう」と考えました。患者様のご要望に対し、幅広く治療方法をご提示できれば、より深い理解と信頼が得られるのではないかと思います。

保険治療と私費治療

「きれいにしたい」とか「白くしたい」などの審美的なご要望がない場合には、当然ですが保険の範囲内での治療をご提案できる場合が多いと考えられます。「保険のきく範囲での治療を受けたい」とのご指摘がなくとも、保険医療機関として、私たちは保険内での治療を第一の選択肢としてご提案いたします。その上で、ご希望があれば、保険の範囲を超える治療についても、可能な限り幅広い選択肢をご提案いたします。保険適用の可否に関わらず、まずご要望をお聞かせ頂くことが一番大事なことと考えております。

幅広い診療メニュー

あまり知られていないことですが、現在、歯科の科名で法的に標榜が許されているのは、「(一般)歯科」「小児歯科」「矯正歯科」「歯科口腔外科」の4つだけであり、当院でもこの4科だけを標榜しております。他の「審美歯科」「美容歯科」「インプラント科」などは便宜的な科名であるとお考え頂かなければなりません。しかし、法的に標榜を許される4科だけでは、そこで行われている治療内容は保険適用の可否なども含めて「なんとなく」程度にしか解らないというのが実情でしょう。便宜的な科名ではあっても、これがあることによって診療内容がある程度わかりやすくなることも事実で、実際、上記の4つ以外の科目の標榜を許そうという動きが出てきており、実現も間近であると聞いています。当院では、患者様の多様なご要望にお答えできるよう、法的な4つの診療科を超える審美歯科、インプラントなど幅広い診療メニューを用意していますが、念のため、現在許されている4つの歯科標榜科目についてまず簡単にご説明いたします。

歯科

歯が痛い、歯ぐきが腫れている、歯の抜けたところがあってうまく咬めない、などの訴えに対応する分野で、歯科治療の大半がこの科目に属するといってよいでしょう。

小児歯科

乳歯、乳歯列は永久歯、永久歯列とは治療法が異なる場合が多く、特に「小児歯科」という科目が必要であるとの考えから設けられております。

矯正歯科

「歯並びを治したい」など、主に歯列に関する訴えに対応する診療科目です。当科目では、ほとんどの場合、保険外の治療となります。

治療の流れ

  • 相談;無料
  • 検査 (レントゲン、歯型、顔写真、口腔内写真など)
    ※場合によっては東京医科歯科大学にて追加レントゲンをお取りいただく場合がありますので予めご了解ください。
  • 診断 (検査結果のご説明、今後の治療方針のご提示)
  • 動的治療開始 (装置を装着し実際に歯を動かす期間;2〜3年)
  • 保定期間 (後戻りを防ぐ期間;2〜3年)

※矯正治療は、歯だけの問題ではなく、あごの大きさとも関係してきます。成長期のお子様の場合は現在のあごと歯の大きさの関係だけではなく、今後の成長を予測して、できるだけ歯を抜かない治療を目指していきます。

※なお、子供矯正、成人矯正ともに矯正治療終了後、保定期間に入り、きれいに並べた歯並びを元に戻らないように固定する保定期間があり、大変重要です。

歯科口腔外科

抜歯をはじめ、インプラントなど大小の手術、外科的処置を扱うのが歯科口腔外科です。

上記のように、4科目を標榜するだけでは、治療内容についてのご理解のためには十分でなく、「痛い」「咬めない」という以上の主に外見の改善に関する訴えに対応するために当院で対応する治療内容についてご説明いたします。

その他審美性を重視した治療とシェィプインテクレーションなど

◆ホワイトコート/マスキング

ホワイトコート/マスキングイメージ画像「歯を削らず、即日で、選択した色調に」できる材料を薄くコートし、元々の歯の色をカバーすることによって、一時的に色調改善を行います。色調改善が一時的で良い場合や、本格的に処置する前に「白くなった状態を見てみたい」といった場合に向いています。一般にトゥース・マニキュアと呼ばれるものに近いというのが実情でしたが、最近になって材料の進化が顕著です。数年前とは明らかに仕上がりが違ってきています。当院ではマスキングと呼んでいます。

◆ホワイトニング

ホワイトニングイメージ画像歯を削ったり、かぶせたりすることなしに歯そのものを白くする方法です。当然、歯のかたちは変わりません。当院では 安心して使用できる認可薬剤である SHOFU「ハイライト」と、薬剤活性化のための光照射ビヨンドシステムを用い、安全確実なホワイトニングを実施しております。

◆カントゥアリング

カントゥアリングイメージ画像歯をわずかに削ることにより、歯や歯列のかたちをきれいに見せる手法です。他人から見ればほとんどわからないようなわずかなかたちの変化を求められることがあり、カントゥアリングが大きな効果をあげることがあります。日本ではまだあまり知られていませんが、欧米ではコスメティック・カントゥアリングと呼ばれ、一般的な手法のひとつとして行われています。

ただ、以下の項目でご説明するような「歯や歯列のかたちを整える」治療方法すべてを含んで「カントゥアリング」と呼ぶ場合もあり、注意が必要です。当院では、狭い意味での「カントゥアリング」を呼称として採用しております。

◆ボンディング

ボンディングイメージ画像あまり進行していない虫歯や古くなった充填部位を、歯冠色の接着性レジンによって修復する治療方法の総称ですが、歯の状態や方法の違いによってさまざまなものがあります。進行度のごく浅い歯を除去したあとを修復するときなど、簡単な処置ですむ場合には、単にレジン充填などと呼ばれ、既に経験された方も多いと思います。また歯を全く削ることなく、修復材料を貼り付け、歯のかたちや色調を調える方法も含まれます。

◆歯冠色ポーセレン修復/歯冠色ハイブリッドポーセレン修復

歯冠色ポーセレン修復/歯冠色ハイブリッドポーセレン修復イメージ画像歯冠色ポーセレンおよびハイブリッドポーセレンによるラミネートやクラウンおよびブリッジ等によって、比較的大きな虫歯があったところや歯冠全体の修復を必要とする場合に、歯や歯列の自然な色やかたちを取り戻します。外から良く見える部位の修復や形態修正では欠かせないものとなっています。

ポーセレンインレー
ポーセレンアンレー
ポーセレンラミネート
ポーセレンメタルボンドクラウン
フルポーセレンクラウン 等

◆シェイプインテグレーション(R)

シェイプインテグレーション(R)イメージ画像補綴物は一般に審美性を考慮して製作されますが、より高いレベルでかたち・色を求めていく治療行程とこれに関する考え方をシェイプインテグレーションと呼んで実施しております。

詳しくは、著書をご覧ください。

◆インプラント

インプラントイメージ画像歯の欠損したあと、歯根の機能を代用させる目的で顎骨に埋め込む人工構造物ですが、これがどうしても必要であると同時にベストであると考えられ、またあくまで患者さんがそれを希望する場合にのみ選択肢の中に組み入れます。一旦、治療法の選択肢に挙げられた場合でも結局採用を見送ることは少なくありません。いかなる場合にも、安易にインプラントを選択することはお薦めできません。

当院では、国内でのシェアが高く、術後の痛みが少ないという特徴を持つと言われるAQBインプラントシステムを採用しています。当院では、当システムの臨床認定医が常駐しておりますが、症例によっては指導医に出張を依頼してオペを行います。

●プロフィラックス(R)
 予防歯科とメンテナンス

治療だけがすべてではありません。悪くなる前にしかるべき処置を受けて口腔の健康を保とうという方が増えています。また、いったん治療が終わった後も、メンテナンスとして定期的に予防処置を受けていただくことにより、再発・悪化を防ぐことができるはずであり、純粋な予防と並んで、重要なものになりつつあります。

さらには、予防というだけでなく、「健康のさらに上を行く健康」を求める方の存在も注目され、それに応えるべく努力しております。

●プロフィラックス(R)
 歯を削らないドリルフリー

「タービン等の回転切削器具によって歯を削る」ということを一切排除するドリルフリーもプロフィラックスのひとつのカテゴリーと考えています。予防歯科は一般にドリルフリーですが、審美歯科のうち、ホワイトニングやトゥースマニュキアなど「削らずにきれいにする」治療法もこれに属すると考えて良いでしょう。

私たちが特に注目しているのは、通常は削ることから始まる症例でもとりあえず削らないことを前提に治療を始められないかということです。

「歯が痛いのだが、あの削られるのがどうしても我慢できない、怖い」ということのために、治療の機会を失った挙句、さらに悪化させてしまうという症例です。ご相談だけでも、あるいは薬をお渡しするだけでも、最悪の事態を回避できる可能性はあると思います。

「とにかく削られるのが苦手」とおっしゃる方は、「ドリルフリーで」とお申し出ください。

★レーザー治療

レーザー治療イメージ画像レーザー機器は万能ではありませんが、通常、麻酔を必要とする切開などの処置を麻酔なしで行うことができる場合があり、安全性も高く、術後の治癒も早いため多用しています。

 

■審美歯科とシェイプインテグレーション

ホワイトニングやホワイトコートなど軽度のものから、シェイプインテグレーションまで、幅広い治療カテゴリーを用意し、ご要望にお応えすることができます。当院の最も得意とするカテゴリー群です。審美歯科と美容歯科との違いについてしばしば質問されますが、現在では、この両者は必ずしも明確に区別されておりません。かつては、歯にダイヤモンドを埋め込むといった処置は審美歯科とは呼ばれないと言われることもありましたが、混同されて使われるというより、この両者には特に区別はないと考える方が現在の実情に即しているといって良いでしょう。また、矯正歯科は審美的な要素が多いのですが、通常、審美歯科には含まれません。こうしたことから、現状で審美歯科に含まれるカテゴリーは、マスキング、ホワイトニング、カントゥアリング、ボンディング(直接・間接レジン修復)、ポーセレンおよびハイブリッドポーセレンによるラミネートやクラウンおよびブリッジ等が挙げられます。インプラントは、結果的に審美目的に使用されることも多いのですが、技術的専門性から考えて審美歯科として括ることのできないものではないかと考えています。当院では、さらに「かたち」を特に重視して診療を考えていくときの方法、考え方として、シェイプインテグレーションを提唱しています。

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